妖怪犬(疑似日記part14)

疑似日記 (byササキ)

夜道で,大きな犬を見ました。
頭の先から尾まで1mはあったと思います。白くて長い毛が垂れ下がっています。

そして,非常に痩せていました。一発殴ったらそのまま倒れそうです。毛は所々くすんでいてお世辞にも綺麗ではありません。

強いて言えば,「ぶるぶる」に似ていました。「ぶるぶる」は白装束を着た長髪女性の妖怪で,人間に取り憑き,ゾゾっとした寒気を与えるとされています。漢字で書くと「震々」です。

リードをたどって飼い主に目を向けると,「ぶるぶる」が憑いても全く気が付かなそうな女性でした。体格がよく,いかり肩で,テンポよくどしどしと歩いていきます。向かう方向が同じなのでしばらくその後をついていきます。

しばらくすると,犬が電柱で立ち止まりました。匂いを嗅いでいます。私が立ち止まってもおかしいので,これで観察は終わりかなと思っていると,飼い主は間髪いれずにリードを引いて,そのまま進んでいきました。犬は抵抗することもなく,頭を垂れて従います。

1分ほどして,再び犬が止まりました。今度は飼い主も立ち止まります。しかし,3秒ほどでまた歩き始めましました。イラつきを隠さず,「(トイレ)しないんだったら,止まんないでくれるかなあ」と言っています。

その後は特に立ち止まることもなく,行き先は分かれ,観察は終わりになりました。

犬に心があるかは知りませんが,できればそんなものなければ良いです。

 

※疑似日記とは?
https://psychseeing.org/gn1-gijinikkinitsuite/

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