広島はとにかく河が多いです。東西方向に移動すれば,すぐに何本もの橋を渡ることになります。
家から出て最寄りの橋を渡ろうとすると,川岸に沿ってたくさんの魚影が見えました。時間があったので,近くまで見に行きます。
30㎝くらいの海魚らしきものが延々と列をなし,その場に留まっています。河口が近いので,汽水域なのでしょう。魚の種類はわかりませんが,こんなのです。
鯉やハクレンのような,ザ・川魚といったメンバーとはなんとなくシルエットが違います。背ビレが大きいからでしょうか。
海釣りをしたことがないので,こういうシルエットの魚は水族館か魚売り場でしか見た記憶がありません。端的に言って,ちょっと感動していまいました。
そりゃあ,水族館にいるものはどこかで野生として生きているでしょう。そういう意味で,理屈として存在は知っています。
しかし,実際に目の前に現れるとそれが一気に私の世界の要素として取り込まれます。理屈の世界の住人が,つまりは体重を持たなかった存在が,その瞬間に正統な体積と質量をもつのです。
このことによって,私の辞書的知識は大して増えていませんが,世界は確かに拡張しました。
今日は非常に良い日です。
コメント