職場には弁当として,おにぎりを持って行っています。
明日と明後日のおにぎり,そして明日の夕飯に食べる分を合わせて3合炊いておきます。今日の夕飯は別に済ましたので,カウント外です。
炊飯器の横はシンクになっていて,平らなスペースがありません。そのため,いつもシンクの縁にまな板を置いて,その上にサランラップを敷いて作っています。
今日も通常のオペレーション通作っていたのですが,一発目で少々ご飯を盛りすぎました。中サイズのラップなので,横からはみ出してしまいそうです。まな板の上で試行錯誤をしていると,ぐらりとまな板が傾きました。シンクの中に少し米が落ちています。もったいないなと思いながら体勢を立て直し,再び試行を続けようとしたところ,今度は逆サイドに傾きました。
スウェットの太もも部分,足の甲,床面。ホカホカのご飯が輝いています。足の甲についた米が持った熱は,じんわりと痛みに変わっていきます。
10秒ほど静止していました。やっていたのは,感情の整理です。もったいないという感情,食べ物を粗末にしてしまった罪悪感,取り返しのつかないことへの切なさの3つを,身体が動作可能なレベルまで処理していました。割合としては,1:2:7くらいでしょうか。
食べ物を落とすというのはときどきあることなので,ストレスフルなイベントだというのは承知しています。ですが,今回に関しては切なさの量がかなり多いように感じました。先日,昔親しかった女性が久々に夢に現れたのですが,その時もこんなに切なくはなかったです。甲の鈍い痛みが影響したのでしょうか。
切なさというのはなかなかに厄介なもので,その後しばらく何もする気が起きなくなります。黄昏ていると書くとカッコイイ感じがしますが,ただの無気力状態です。特に何にも向き合う気がないのに,向き合っているふりだけしようという衝動が強くなります。
とはいえ,その間に残りのご飯は冷めてしまいますから,ボーっとしてもいられません。落ちた米を片付けて,残りの米でおにぎりを作って,洗い物をすませ,そしてこの文章を書いています。
これは黄昏衝動に対する勝利と言っていいでしょう。
ただ,明日と明後日の昼休みのたび,おにぎりを見て先ほどの事を思い出すとしたら,そのときに黄昏る可能性はあります。
業務に支障がない範囲なら,それもいいでしょう。
※疑似日記とは?
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